読書の秋に思うこと
アサーティブ・トレーナーのロミこと、ル・カレ宏美です。
東京もひと雨ごとに秋が近づいていて、文字通り「食欲の秋」「読書の秋」を楽しめる季節になりましたね。
さて、私にとって本を読むことは、日常生活の中で切っても切れないことの一つです。
簡単に読めるものから、難しいものまで、常にバックの中や家の中の手の届く所に本を置いておいて、移動の電車の中や寝る前の時間に読書を楽しんでます。
そして、大切なメッセージや、何かを考えさせられる文章に出会った時は、すかさず付箋をはったり、アンダーラインを引いたり。
だから、私にとって何度も読み返したくなる本には、付箋がピラピラとはみ出していたり、カラフルな線でページが彩られていたりして、ちょっと人にお貸しするのがはばかられるのですが……。
最近ある歌人(枡野浩一さん)のエッセイを読み、アサーティブでも大事にしている「キモチ」について改めて考えました。
彼が3年前に離婚したときの事を振り返った内容です。
その文章を少し引用します。
「私は最近、彼女(注:別れた妻のこと)は往々にして自分でも『本当の理由』が自覚
できない人だったのではないか、と考えるにいたりました。 だからつい『本当の理由』
とは100%ちがう『嘘』をついてしまうのではないかと。(中略)私は本気で、今でも
元妻側の言い分を知りたくて仕方ないのです。 どんな罵倒の言葉であっても、言ってくれる
ほうがましです」
「つきあいを断ち切るときくらい、せめて正直な言葉が聞きたかった」
長い間、自分の「本当のキモチ」に目を向けずに生きてきてしまうと、自分自身でも「今、自分はどう感じているのか?」ということをキャッチするのがとても難しくなってしまいます。
著者が書いているように、著者の元妻も離婚に至るまでの日々の中で、相手に対する「キモチ」を自分で自覚することなく、ましてや相手にきちんと伝えることをせず、無意識に心の中にしまって蓋をしてしまったのかもしれません。
私も経験があるけれど、こういう風に相手への不満とか、自分の傷ついたキモチに蓋をしてしまうと、いつの間にか心の中でそれが「発酵」して毒ガスを充満させながら爆発してしまうのです!
その上厄介なのは、必ずしもこの時、自分の本当のキモチが表に出るとは限らないということ。
上記の文のように、相手との「つきあいを断ち切る」ということで、自分に折り合いをつける方法もある訳で、相手は理由すらわからないまま、今までの関係から締め出されることもあるでしょう。
思い返せば、私も好きな人からふられたり、また自分から誰かをふってしまったこともありました(恥かしいけど……)。
きちんと理由を言われずに関係を断ち切られたりした経験は、離婚ほど人生において大事件ではないかもしれないけれど、あの頃はそれなりに相手のキモチが聞けないことがつらかった!
また、自分から関係を切るときも、相手に本当のキモチを伝えることが本当に苦手でした。
自分の本当のキモチを伝えることが、とてつもなく勇気のいることのように感じて、言えなかったし、どう考えても気持ちのいいことを言うわけではないから、それがもたらす結果を考えると恐ろしかったことも事実。
だから「自然消滅になればいいなあ……」なんて、虫のいいことを考えて、相手が察してくれるのを期待したり。
(自分が同じことをされると、奈落の底に落とされたように、とっても悲しくなるくせに、ひどいものです。書いていて深~く反省。)
どんなに努力しても、結果的に上手くいかない人間関係もあるのが現実です。
その中で、自分の本当のキモチを相手に伝えることが、自分にとっても、相手にとってもしんどいように思えるけれど、本当にほんとうに大事なこと!
アサーティブを知って、そんな基本的なことを学ぶことができました。
「どんな罵倒の言葉であっても、言ってくれるほうがましです」
「つきあいを断ち切るときくらい、せめて正直な言葉が聞きたかった」
と、前述の歌人が書いていらっしゃるように、自分の前にいる「あの人」も、きっと私の本当のキモチを聞きたいと思っているんだということを、忘れずにいたいなと思いました。
(もちろん怒りばかりではなく、喜怒哀楽全てのキモチです。)
東京でも秋の虫の声が、涼しい夜風と共に聞こえてきます。
自分の心に向き合うにも、とってもいい季節かもしれません。
「スポーツの秋」でもありますから、心のトレーニング「アサーティブ」にもチャレンジして
みませんか?
講座でお会いできるのを、心から楽しみにしています♪